わたしはダマサレナイ!!
第61話 「商品が届かない」、「事業者と音信不通」、「個人情報を盗用」 有名通販サイトに成り済ます偽サイトを見分けてトラブル回避
point1 相談件数が約2倍に増加!実在の通販サイトに成り済ます悪質な通販サイトのトラブル
偽サイトとは、実在する事業者に成り済まして消費者をだます、悪質なインターネット通販のサイトをいいます。
正規の通販サイトの商号やデザイン、商品の画像や紹介文などを盗用して作成されており、近年ではSSL(情報を暗号化した通信方法)に対応している偽サイトもあるため、一見しただけでは見分けがつかないケースが少なくありません。
全国の消費生活センターなどに「注文した商品が届かない」、「クレジットカード情報を悪用された」、「事業者と連絡が取れない」といった偽サイトによるトラブル相談が多く寄せられ、2022年度(12月末まで)の相談件数は前年同時期の件数と比べて約2倍にもなります。
point2 大幅な値引きなどをうたってSNS広告やネット検索で誘導
主な手口は、SNS広告やネット検索で大幅な値引きや入手困難な人気商品の販売をうたって偽サイトに誘導し、金銭を詐取したりクレジットカードなどの個人情報を盗用するというものです。
事業者と連絡が取れなくなったり、海外に事業者がいるケースも多く、そうなると返金などの被害回復は極めて困難です。
そのため、購入前に偽サイトかどうかを見分けて、トラブルを回避することが重要となります。
point3 偽サイトを見分けるための5つのチェックポイント
偽サイトにはいくつかの特徴があるので、主なポイントを5つ紹介します。
- 販売価格
通常ではあり得ない格安価格で販売している。 - サイトURLの表記
ブランド名やサイト名などの正式な英文字や数字等の表記と少しだけ異なる。 - 支払い方法
クレジットカードのみ、銀行口座等への前払いのみなど限定されている。 - サイトの作りやテキスト
不自然な日本語表記だったり、サイト内のリンクが適切に機能しない。 - 事業者情報
事業者の住所の記載が無かったり、無関係な住所を記載している。また、事業者への連絡方法が問合せフォームやフリーメールだけになっている。
ただし、これらのチェックポイントが必ずしも偽サイトに当てはまるわけではありません。
チェックポイントは偽サイトを見分ける目安と考えて、インターネット通販を利用する際は販売価格や商品の魅力だけに目を奪われず、少しでも怪しいと感じたら注文を思いとどまる冷静な対応を心がけましょう。
point4 偽サイトに注文してしまったら支払い方法に応じて対処
もし、偽サイトに注文したことに気づいたら、支払い方法に応じて素早く対処しましょう。
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クレジットカード
時間が経過しているとカード会社による対応が難しくなることがあるので、すぐにカード会社へ連絡しましょう。
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銀行口座等への前払い
すぐに振込先金融機関の窓口に連絡して、振り込め詐欺救済法による救済を申し出ましょう。
併せて、最寄りの警察に被害届けを出してください。
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代金引換サービス
注文直後に気が付いた場合は、メールなどでキャンセルの連絡をすることで、商品が届かずに済んだケースがあります。
商品が届いた場合は、送り状に記載されている依頼人の情報が注文先の事業者の情報と違うなど不審な点があれば、代金を支払わずに受取りを保留にして事業者に確認しましょう。
少しでも不安に思ったりトラブルが生じたら、消費者ホットライン188へ相談してください。
マンガで分かりやすく解説!
マンガ まきのこうじ
第61話 「商品が届かない」、「事業者と音信不通」、「個人情報を盗用」 有名通販サイトに成り済ます偽サイトを見分けてトラブル回避(PDF 5,518KB)
監修:
NACS消費者相談室 岡本 由美
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関連サイト
「『商品が届かない』、『事業者と音信不通』、『個人情報を盗用』 有名通販サイトに成り済ます偽サイトを見分けてトラブル回避」に関連する情報として、以下もご覧ください。
- その通販サイト本物ですか!? “偽サイト”に警戒を!!-最近の“偽サイト”の見分け方を知って、危険を回避しましょう!-
(国民生活センターHPへリンク)
万一の相談先
消費者ホットライン
☎188(「いやや」と覚える)
- 最寄りの消費生活センターや消費生活相談窓口につながります。相談受付時間は相談受付先によって異なります。
くらしに身近な金融知識をご紹介する「くらし塾 きんゆう塾」
「わたしはダマサレナイ!!」のほかにもお役立ち連載がいっぱいです。