わたしはダマサレナイ!!
第37話 ロト6など数字選択式宝くじの当選番号を教えます、は詐欺!
「ロト6の当選番号を教えます」という突然の電話で、お金をだまし取る手口にご注意ください!
数年前から「ロト6の当選番号を事前に教えるので、情報料を支払ってください」といった電話勧誘のトラブルが、消費生活相談窓口などに寄せられています。インターネットになじみの薄い高齢者が被害に遭うケースが多いようです。
point1 インターネットと新聞の時間差を利用してだます詐欺の手口
ロト6などの数字選択式宝くじ(※)の抽選は毎週月曜から金曜の18時45分から行われ、その模様はインターネットの動画を通じて生中継されています。抽選結果は翌日の新聞朝刊に掲載されるため、犯人はその時間差を利用し、インターネットの生中継を見て、結果を知った後に電話をかけてきます。インターネットを使わない被害者は、すでに抽選結果が公表されているとは思いもせず、翌朝、言われた番号が当たっていたので、すっかり信用してしまいます。
また、「宝くじで使う出玉にICチップを埋め込んでいるので、自在に数字が出せる」ともっともらしく説明されて、信用してしまったというケースもあります。いずれにしても、ロト6を含む宝くじの抽選は、厳正かつ公正に行われており、抽選を操ることや、事前に当選番号を知ることは、絶対にできません。
- 数字選択式宝くじ=購入者が自分で数字を選ぶ形式の宝くじ。
point2 都市銀行や大手企業の名称を語り、信用させようとする
犯人は電話で、都市銀行の名称や具体的な支店名を語ったり、大企業の関連会社やグループ企業の者であると名乗ったりすることが多いようです。見ず知らずの人からの突然の電話であっても、「一流企業や大手銀行のグループ会社からの電話だから大丈夫」と思い込むと、仮に相手の話が少し変だとしても信じてしまう傾向があります。
point3 「選ばれた特別な人にだけ」という優越感や自尊心を刺激してくる
犯人は「選ばれた特別な人だけに電話している」といった誘い文句で、優越感や自尊心を刺激してきます。さらに、マンガの例では、契約するために審査があるということで、審査費用とともに作文を提出することが求められています。被害者は、作文を書いて審査を受けて選ばれるという手順を踏むことで、「自分だけが認められた」という意識をますます強めてしまい、高額な情報料を支払うという次の段階に進んでしまいます。
ところで、現金を送る場合、郵便法上は「書留」で送ることが義務付けられています。とりわけマンガの例のように宅配便でお金を送らせること自体、相手が信用できない者である証拠です。
point4 即決せず、一度冷静になる
こうした被害に遭わないためには、どうすればよいでしょうか?
当選を隠しておきたいと感じるかもしれませんが、おいしい話には裏があることを心得て、少しでも疑問や不安を感じたときは、家族などに意見を求めることで、「冷静に考えればおかしい」と気づくことができます。家族に相談しづらければ、消費生活相談窓口などに、とにかく一度電話してみましょう。
また、電話による詐欺は、判断を急がされるという特徴があります。「限定10名で残りあと1名分しか空いていない」などと言われ、早く返事をしなければと焦ってしまい、冷静な判断力を失ってしまうのです。すぐに返事を求められたら、詐欺である可能性が高いと考え、その場で回答をせず、いったん電話を切って、冷静になって考えてみましょう。
見知らぬ人から電話があったら、まずは相手のこと(会社の住所、電話番号、部署名など)を、詳しく質問してみましょう。犯人はあらかじめシナリオを用意して電話をかけてきますので、シナリオにないことには上手く答えられないことも考えられます。さらに話を最後まで聞かずに、途中で打ち切ることも大切。相手のペースに乗せられて最後まで話を聞いてしまうと、正常な判断ができなくなってしまう恐れがあるからです。1人暮らしで相談する人がいない場合は、普段から電話を留守番電話にしておき、必要に応じて途中から電話に出たり、かけ直すことを原則とすることで、被害に遭うリスクを減らすことができます。
スマートフォンでマンガ!電子ブックで金融トラブル防止について学ぼう。
第37話の内容を電子ブック(epub形式)として読むことができるようになりました。
詳しくは以下のリンクまたはQRコードから。
関連サイト
「ロト6など数字選択式宝くじの当選番号を教えます、は詐欺!」に関連する情報として、以下もご覧ください。
- 「当選番号を事前に教えてあげる」はあり得ない!ロト6などの数字選択式宝くじの当選番号詐欺が急増(国民生活センターHPへリンク)
くらしに身近な金融知識をご紹介する「くらし塾 きんゆう塾」
「わたしはダマサレナイ!!」のほかにもお役立ち連載がいっぱいです。