第48話 見積もりと違う高額請求！回収品を不法投棄！無許可の廃棄物回収業者を利用してはダメ！！

point1 相談件数が10年で６倍以上！無許可の廃棄物回収業者とは？

廃家電や粗大ごみなどといった家庭の廃棄物を、無許可で回収する廃棄物回収業者による消費者トラブルが、年々増加しています。

国民生活センター（PIO-NET）によれば、2007年度は220件だった「廃品回収サービス」に関する相談件数は、2017年度には1,361件と、10年で6倍以上になっています。

無許可の廃棄物回収業者とは、市区町村の「一般廃棄物処理業の許可」や「市区町村からの委託」がなければ回収できない家庭の廃棄物を、許可なく回収している違法業者です。

許可がないにもかかわらず、軽トラックなどで町中を「回収無料」などと大音量で宣伝しながら巡回したり、「家庭の不用品をなんでも格安回収」などとうたったチラシを配布したり、空き地に簡易の回収場を設置したりと、その回収方法はさまざま。

そして、こうした違法業者には消費者をだます悪質業者も少なくありません。

point2 手口の多くは「回収後に高額請求」不法投棄など社会問題にも

この消費者トラブルは、回収料金に関するものが大半ですが、悪質業者はさまざまな手口で消費者をだまそうとします。

主な手口の事例を４つご紹介します。

【事例①】無料のはずが高額請求

【事例②】許可業者と勘違いさせる宣伝文句

【事例③】対象外なのにリサイクル料金請求

【事例④】依頼した廃棄物が不法投棄に

事例①と②は、回収料金トラブルの典型となります。

「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」では家庭の廃棄物は回収できません。

回収できるのは「一般廃棄物処理業の許可」を得た業者だけということを覚えておきましょう。

事例③の家電リサイクル法対象家電は、「テレビ」、「エアコン」、「冷凍庫・冷蔵庫」、「洗濯機・衣類乾燥機」の家電４品目となります。

料金を支払うと家電リサイクル券が発行されるので、この券に記載された番号で、メーカーに引き渡されたかを確認できます。

そして、事例④のような無許可業者による不法投棄や、環境対策を行わずに廃家電を破壊するなどの不適正処理・管理によって、環境破壊や火災を引き起こすことが社会問題になっています。

無許可業者を利用するということは、こうした問題の要因につながるということも、認識しなければなりません。

point3 正しい知識がトラブル回避に 少しでも不安を感じたら188番へ

悪質業者に高額料金を支払ってしまい、その業者と連絡がつかない場合など、起きてしまったトラブルを解決することは残念ながら難しいです。

ですから、トラブルを回避するための未然防止が大切なのです。

まず、家庭の廃棄物の正しい処分方法を知ることが、何よりも大切です。

廃棄物は、各市区町村のルールに従って廃棄しなければなりません。

処分方法が分からないときは、お住まいの市区町村に問い合わせましょう。

そして、無許可業者を決して利用してはいけません。

無許可業者を利用することによって、消費者トラブルに巻き込まれるだけでなく、利用者も廃棄物処理法違反となります。

少しでも怪しいと思ったら、業者に一般廃棄物処理の許可番号と登録名を聞き、お住まいの市区町村に問合せをするとよいでしょう。

万一トラブルにあってしまったり、回収業者への依頼に少しでも不安を感じたら、消費者ホットライン188番へすぐに相談しましょう。