わたしはダマサレナイ!!
第32話 悪質サイトのネットショッピング詐欺
悪質通販サイトによるネットショッピングの詐欺被害が増大
スマートフォンなどの普及で、ネットショッピングは、若者から高齢者まで幅広い世代で利用者が増加しています。その一方で、最近は悪質な通販サイトの出現でトラブルも多発しています。
今回は最近の悪質通販サイトの被害事例を紹介しながら、悪質サイトの見分け方などネットショッピングを利用する際の注意点をお伝えします。
point1 ネットショッピングに慣れている人も詐欺被害者に
全国の消費生活センターには、ネットショッピングの経験者と思われる人たちからも、「ブランド品を注文したが、発送の連絡がなく、突然海外から偽物が届いた」、「有名企業のオンラインサイトと思って注文したのに、色も形も違う商品が届いた。なりすましサイトだった」、「注文後の内容確認がないまま、注文になった。キャンセルメールを送ったが、まったく返信がない」、「注文確定のメールが不自然な日本語だったが、個人口座に代金を振り込んだ。商品が届かず、サイトが消えていた」など、さまざまな相談が寄せられています。
悪質通販サイトにはいくつかの特徴がありますので、ネットショッピングを利用する際は、事前にサイト内をチェックしておきましょう。
point2 悪質サイト判別のチェックポイント!
①住所や電話番号の記載はあるか
悪質サイトの多くでは運営者について記載される情報がメールアドレスのみで、住所や電話番号が記載されていません。メールアドレスしか記載がないサイトには注意が必要です。住所の記載があっても、「実在しない」住所である場合もありますので、インターネットの地図サービスなどで確認しましょう。
②URLに不自然なところがないか
ブランドショップなど、正規のサイトのホームページを無断でコピーするなど、なりすましサイトの被害も発生しています。URLの文字列などに不自然なところがないかチェックしましょう。
③価格が極端に安くないか
悪質サイトは、極端に値引きした価格で消費者を誘い込みます。正規の販売価格より極端に安い場合は少し疑ってみましょう。
④商品説明などに不自然な日本語の表現はないか
悪質サイトの運営者が海外業者のことも多くあります。商品説明や注文確認メールなどに不自然な日本語の表現がある場合は、あやしむべきでしょう。
⑤振込先の口座が個人名義かどうか
支払方法が銀行振込の場合、振込先が法人名でなく、個人名義になっている場合は注意が必要です。
⑥注文内容を確認する画面があるか
ネットショッピングを行う場合には、消費者が注文前に注文内容を確認できることが必要です。事業者が、「申込みを行う前に注文内容を確認し訂正する機会」を設けていなければ、電子消費者契約法に従い、錯誤による契約の無効を主張できます。注文内容を最終的に確認できる画面がない場合は、あやしいサイトです。
point3 被害に遭ってからでは、解決が難しい
悪質サイトの被害に遭ったと気づいても、業者と連絡が取れない場合、支払ったお金を取り戻すことは困難です。しかし、事後にとれる対応がまったくないわけではありません。現実的な解決につながるとは限りませんが、銀行振込の場合は警察と銀行に被害を申し出て、振り込め詐欺救済法に基づく口座凍結を銀行に依頼しましょう。クレジットカード払いの場合は、クレジットカード会社に経緯を説明して、調査と請求保留を依頼しましょう。あやしいサイトに伝えてしまったカード番号は、被害拡大を防ぐために、すぐに変更しておくことも大切です。
ネットショッピングのトラブルを避けるには、事業者が信用できる相手かどうかを事前にチェックすることが最重要ポイントです。少しでもあやしいサイトは利用しないようにしましょう。
困った場合は、最寄りの消費生活センターに相談しましょう。
スマートフォンでマンガ!電子ブックで金融トラブル防止について学ぼう。
第32話の内容を電子ブック(epub形式)として読むことができるようになりました。
詳しくは以下のリンクまたはQRコードから。
関連サイト
「悪質サイトのネットショッピング詐欺」についての詳しい情報は、以下をご覧ください。
- インターネット通販トラブル(消費者庁HPへリンク)
- 悪質な通販サイトにご注意!(国民生活センター越境消費者センター 〈CCJ〉HPへリンク)
くらしに身近な金融知識をご紹介する「くらし塾 きんゆう塾」
「わたしはダマサレナイ!!」のほかにもお役立ち連載がいっぱいです。