わたしを守る「生命保険」
4. 保険で貯めるメリットとデメリット
(5) 変額保険で貯めるメリットとデメリット
変額保険は、契約者が支払った保険料を、株式など高い利回りを狙える一方、価格変動が大きい金融商品で運用する投資型の保険商品です。有期型(養老保険)、終身型(終身保険)とがあります。運用がうまくいけば、定額型の貯蓄型保険よりも受け取る保険金額は多くなりますが、うまくいかなければ、保険金額は少なくなります。
変額年金保険という保険商品もあります。運用実績によって受け取る年金額が変動します。年金額に最低保証があるものとないものがあります。加入を検討するなら、これらの条件をしっかり確認しましょう。
変額保険や変額年金保険は、受け取る保険金や解約返戻金の金額が、払い込んだ保険料の総額を下回る可能性もあります。保険会社は、資産の運用方法や商品の仕組みについて書面を用いて説明することが法令で義務付けられています。まず説明をよく聞き、わからないことは質問しましょう。資産の運用方法や商品の仕組みが100%理解できないなら加入しないことをお勧めします。
メリット:インフレに強い
変額保険のメリットは、インフレに強いことです。景気が良いときは、物価が上昇し、生活費が上がるため、死亡保険金や年金の額が契約時のまま変わらなければ、十分な額が準備できなくなる恐れがあります。景気が良く、株式相場が上昇すれば、株式で運用している変額保険の保険金額や年金額は増える可能性があります。
デメリット:わかりにくく、デフレには弱い
変額保険は、投資信託に保険の機能がプラスされたものともいえます。このため、投資の知識や経験がない方には、保険の仕組みやリスクがわかりにくいでしょう。
また、変額保険は、株式相場が下落する、あるいは、上昇しないデフレ期に、運用成績が悪くなると定額型の保険よりも保険料が割高になり、損になることもあります。
変額保険などの投資型の保険は、投資信託などの純粋な投資商品に比べ、死亡保障などの費用がかかる分、運用コストが高くなります。お金を運用するのが目的なら、投資型の保険ではなく、純粋な投資商品を利用するほうが合理的でしょう。余分なコストがかからず、シンプルでわかりやすいので、自分の目的に合わせて商品を選べます。