わたしを守る「生命保険」
2. 上手に選ぼう
(4) ひとつの目的にひとつの保険
生命保険は、大きく、ふたつのタイプに分けることができます。
- ひとつの保険でいろいろな保障を準備する複合的な「セットメニュー」型
- ひとつの保険でひとつの目的を果たすシンプルな「アラカルト」型
日本の保険会社は、以下のような①から⑥までの保障を組み合わせた「セットメニュー」型を長く販売してきました。
- 60歳前に亡くなったときの保障(家族の生活費)
- 病気やけがで入院したときの保障
- がんや生活習慣病になったときの保障
- 病気で働けなくなったときの保障
- 要介護になったときの保障
- 60歳以降に死んだときの保障(葬儀費用)
ひとつの保険でいろいろな心配に対応できるのは、メリットです。でも、デメリットもあります。
- 複数の保険が組み合わさることで、保障内容が複雑になり、自分の保険の内容がわかりづらい(自分の保険なのに自分で内容を説明できない)。
- 保障を減らしたり増やしたり保障の内容を柔軟に見直すことが難しい。
生命保険は10年、20年、それ以上といった長期にわたる契約です。ライフステージの変化に応じ、途中で見直しが必要になることがあります。たとえば、「死亡保障を減らして、医療保障を増やして、介護保障はやっぱり削る」などという具合です。「セットメニュー」型は、あらかじめパッケージになっているため、こうした見直しがやりづらいのです。希望の変更ができないこともあります。
「アラカルト」型は、病気やケガのためには「医療保険」、家族のためには「定期保険」、葬儀費用のためには「終身保険」といった具合に、ひとつの目的にひとつの保険を選びます。保険の見直しや保障内容の変更などのメンテナンスが比較的簡単にできます。
保険とは、長い付き合いになるので、自分自身が理解できる保険、自分でメンテナンスできる保険を選ぶことが大切です。