基本活動指針
「広めようお金の知恵 ~ 生きる力、自立する力を高めるために」
- 金融広報を巡る環境の変化(新学習指導要領の告示、成年年齢の引き下げの動き、資産形成のための優遇税制の拡充等)を踏まえ、国民各層の金融リテラシーの向上を目指す。具体的な取り進め方については、資源を最大限に活用しつつ、費用対効果も勘案した効果的な金融広報活動に注力する。
具体的な活動内容
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事業の概要 |
主な対象層 |
1.学校における金融教育
新学習指導要領の告示や成年年齢の引き下げの動き等に適切に対応するため、様々なチャンネルを用いて教育現場に働き掛け、金融教育の更なる実践の拡大と教育内容の充実を図る |
新学習指導要領に基づいた 金融教育の拡充 |
- 新学習指導要領が目指す教育課程や授業法を実践するうえで、金融教育が効果的な教育内容であること、「金融教育プログラム」(全面改訂版)をはじめ金融教育で蓄積された実践事例の活用が有効であることについて、当委員会および都道府県金融広報委員会(以下、各地委員会)の主催する教員向けセミナー等を通じて周知。
- 中学校の新学習指導要領に沿った形で2018年3月に新たに発行した中学生用教材(社会科、技術・家庭科<家庭分野>)の学校現場への普及を促進。
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教員・教育関係者等 |
成年年齢の引き下げに備えた高等学校等における成年向け教育の拡充 |
- 成年として最低限身に付けるべき金融や契約の知識に関する高校生向け出前授業(「巣立ち教室」)等の拡充を図るため、当委員会および各地委員会が主催する金融広報アドバイザー研究会等において、当委員会事務局員が「これであなたもひとり立ち」(指導用電子教材<CD-ROM>を含む)を使った演習を実施。
- 成年年齢引き下げ対応に資する教材として、「これであなたもひとり立ち」(指導用電子教材<CD-ROM>を含む)および中学生用金融教育教材(技術・家庭科<家庭分野>)の普及を促進。
- 高校生に成年年齢の引き下げが実際の生活に及ぼし得る影響やその対応等について理解を促すことを目的に、学校の授業等で活用できるパンフレット(「18歳までに学ぶ契約の知恵」)とアニメーション動画を新たに作成し、全国の中学校、高等学校および教育委員会等に一斉配付。
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高校生、保護者、教員・教育関係者等、各地委員会事務局 |
金融教育フェスタの開催 |
- 「金融教育フェスタ」を大分市(11月)、甲府市(1月)の2か所で開催。開催に先立ち、開催地の金融広報委員会事務局とともに、地元の教育委員会等教育関係者を訪問。
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小学生、保護者、教員・教育関係者等 |
教員向け支援の拡充 |
- 当委員会主催の教員セミナーを、東京会場で2回開催したほか、大分市、甲府市で開催した「金融教育フェスタ」内のプログラムとしても実施。また、他団体との共催セミナーも昨年度に引続き那覇市で開催。
- 各地委員会主催の教員向けセミナーや金融・金銭教育協議会への講師紹介・派遣等を実施。
- 中学生向け作文コンクール、高校生向け小論文コンクール、教員向け小論文・実践報告コンクールを実施。
- 各地委員会が委嘱した金融・金銭教育研究校に教材を提供したほか、同研究校等における公開授業の開催を支援。
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教員・教育関係者等 |
2.大学における金融教育
金融経済教育推進会議を軸とした関係団体・行政機関(以下、関係団体等)と連携した金融リテラシー連続講義(以下、連携講座)等の開催を継続するほか、新しい形での金融リテラシー講座の企画にも取り組み、大学における金融教育の裾野拡大を図る。 |
金融リテラシー連続講義の継続 |
- 金融リテラシー全分野をカバーする半期15コマの連携講座を継続開講。また、上記連携講座のうち特定の分野に絞った数コマの講義を行う「ミニ連携講座」を拡充。
- 上記のほか、「大学生のための人生とお金の知恵」等を使用した当委員会事務局員による大学での講義を拡充。
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大学生、大学教員等 |
新しい形での金融リテラシー講座による学習機会の拡充等 |
- より多くの地域・大学での開講を目指し、1~数コマで金融リテラシー全分野をカバーする新たな講義資料(コアコンテンツ)を開発。
- 同講義資料を使った講座の開講を複数の大学に打診し、一部の先で試行的に実施。併せて、担い手の開拓も模索。
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大学教員等、関係団体等、各地委員会事務局等 |
3.社会人向けの金融教育
第2回金融リテラシー調査を実施し、わが国の金融リテラシーの現状把握に取り組むほか、社会人各層の関心やニーズに適合した情報を発信し、効果的な学習機会の拡充を図る。 |
第2回金融リテラシー調査の実施 |
- 金融リテラシー調査第2回の実査まで終了。来年度入り後、結果分析・公表を行う予定。
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国民一般 |
広報効果を意識した情報発信 |
- スマートフォンによるアクセスを念頭におき、記事の対象層を「初心者向け」、「一般向け」に分けたうえで、新規コンテンツ(“Let’sチョイ読み!お金の知恵の活かし方”)をWEBサイトに公開。また、既存コンテンツについても、HTLM化を進めるなどスマートフォン対応を計画的に進めた。
- 広報誌の記事やホームページ・コンテンツの新規作成に当たっては、「iDeCo」や「つみたてNISA」といった資産形成、FinTechによる金融サービスの変化、高齢者介護や介護保険といった、その時々の話題性も意識して取り組んだ。
- 東京都金融広報委員会と連携し、池上彰氏を講師とした若者をターゲットとした大規模講演会を実施した。
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国民一般 |
家計の金融行動に関する世論調査の実施等 |
- 調査内容の充実と、預貯金部分についての家計の意識をより客観的に把握することを目的に、一部設問を見直したうえで、定例調査を実施し、公表。
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国民一般 |
広報誌「くらし塾 きんゆう塾」の発行 |
- 読者ニーズを踏まえた記事づくりの工夫(例えば、関心の高い介護について、「相談編」と「制度編」で継続掲載)に努めた。
- 広報誌の広報効果の一層の向上を目指し、都営地下鉄の駅での配布を継続するとともに、新たな掲出先(書店、ファミリーレストラン、スーパーマーケット、調剤型薬局)の開拓を試行。
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国民一般 |
外部団体等との連携 |
- 当委員会会長が消費者庁の「消費者教育推進会議」に参加し、関係省庁・団体等との情報交換を実施。
- 授業ノウハウや専門知識の共有を図るため、当委員会主催の講師向け研修会に関係団体等の参加を受け入れた。
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関係団体等 |
国際的な情報収集等 |
- 金融教育に関する国際会議に出席し、わが国の取り組みを紹介するとともに、金融教育を巡る最新の話題について積極的に意見・情報交換を行った。
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国民一般、海外 |
4.各地の金融広報活動に対する支援
当委員会や各地委員会で蓄積されたノウハウの共有化や各種インフラの整備等を通して、金融広報活動の更なる実践力の強化と質の向上を図る。 |
活動事例等の共有 |
- 各地委員会の活動データを分析するとともに、活動状況に関する情報の還元やベスト・プラクティスの共有等を通して、各地委員会が主体的に取り組むための支援を継続。
- 各地委員会が事務局ネットを通じて主体的に自らの成功事例等について情報発信することを推奨し、蓄積された具体的な取組み事例を、研修会や事務局ネット・システムを活用して、各地委員会と共有。
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各地委員会事務局 |
教育ノウハウの向上 |
- 「これであなたもひとり立ち」の指導用電子教材を使った演習や、資産形成に関する関係省庁の講演、仮想通貨をテーマとした講座の事例紹介を行うなど、金融広報アドバイザー研修会の内容を充実。
- 各地委員会からの要請に応じて、金融広報アドバイザーの広域派遣や、中央委職員によるフィンテックをテーマとした講話等を実施。
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各地委員会事務局 |
各種活動の効果的かつ効率的な運用 |
- 各地委員会主催の講演会や親子向けイベント等への講師派遣・紹介、展示物や体験グッズの貸出等を通じた支援を実施。
- 各地委員会等が使用するパソコンの更新に関する所要の準備を進めたほか、専用システムの更新を完了。
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各地委員会事務局 |