活動内容・方針
2014年度活動の総括と2015年度活動方針
I.金融広報活動を取り巻く環境
1.金融教育の重要性への認識の高まり
(1)リーマン・ショックの教訓
リーマン・ショックの教訓を踏まえ、国際的に金融教育の重要性の認識が高まり、我が国でも、金融庁が2013年4月に「金融経済教育研究会」報告書を取り纏め、同年6月には、その推進のため当委員会が金融経済教育推進会議を設置した。
- 同時期に、消費者庁による消費者教育推進に向けた取り組みが関連法の制定を受けて本格化している。
(2)少子高齢化に伴う老後資金ニーズの高まり
少子高齢化が進む中、老後の生活資金を自ら確保する「自助努力」の必要性が高まっているほか、高齢者が被害者となる振り込め詐欺等の金融関連犯罪も増加している。
- 「家計の金融行動に関する世論調査」(1953年開始)では、2013年に初めて、金融資産の保有目的のトップが、従来の「病気や不時の災害への備え」から「老後の生活資金」に入れ替わり、2014年調査ではその差が若干拡大。
- 2012年公表の「金融力調査」では、65歳以上の高齢者は、他の年齢層に比べ「金融リテラシーに対する自信はあるが、知識は少ない」との結果。
2.足許の変化
(1)確定拠出年金の制度拡充
老後に向けた自助努力をできる限り支援していく観点から、確定拠出年金制度が拡充(主婦や公務員への対象拡充等)される方向性*が示されており、金融リテラシーの重要性が一層高まっている。
* 厚生労働省・社会保障審議会企業年金部会答申(2015年1月16日)
(2) 学校教育における環境変化(新学習指導要領の実施、次期要領の改訂諮問)
2015年度までに新学習指導要領が順次実施。また、2014年11月、新しい時代にふさわしい学習指導要領に向け、文部科学大臣から中央教育審議会に対して「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」が諮問された。