おかねのね
“万一の事態”にどう備える?
保険を活用する
人生において大きなお金がいきなり必要になる例として、地震や火災による自宅の損壊や焼失があげられます。このような個人の貯蓄で対応できないリスクに備えるには、保険は有効な手段です。しかし、リスクに応じて多種多様な種類の保険が存在するためか、保険は難しいと感じている人が多いようです。
保険は、大別して「人」を対象とする生命保険と、「物」を対象とする損害保険の大きく2つに分けることができます。生命保険には、大別して、死亡保障、生存保障(年金)、貯蓄手段(養老保険)、医療・介護保障などを目的とする保険があります。損害保険には、補償対象(家屋、自動車など)によって異なる保険があるほか、医療・介護、旅行、年金、積立保険などがあります。また、特約といって主な契約に異なる内容の保険を付加することができます。
わが家で加入している保険をまず把握する
日本人は保険好きといわれ、生命保険の世帯加入率は約8割です。その一方で、保険に関する知識をどの程度持っているかという調査に対して「詳しい」との答えは9.2%、「詳しくない」との答えは72.8%となっており、保険に関する自己評価はかなり低いといえます。
保険は、保険会社との契約です。保険金は、保険の加入者が請求しなければ支払われません。このため、自分が加入している保険がどういった内容であるのかを把握していなければ、保険料を支払い続けても、いざという時の備えとして役に立ちません。
まずは、加入している保険を「知る」ために、いつ、どのような内容で、誰・何を対象とした保険に加入しているのか確認してみましょう。不要な保険があれば解約したり、保険金額を変更したりするなど、整理することも検討してみましょう。そして、わが家の備えの状況について話し合っておくと安心ですね。
ご存知ですか? 貯蓄は三角、保険は四角
貯蓄は、少額ずつでも確実に貯めていくことができます。ただし、目標の金額に達するまでには時間を要し、その途上で事故が発生してしまうことがありえます。一方、保険は、当初から目標の金額を保険金額として設定することができ、保険が成立したときから事故への備えは十分にできることになります。こうした特徴から、貯蓄は三角、保険は四角といわれます。
(出典)金融広報中央委員会『金融商品なんでも百科』
このように貯蓄と保険は特徴が異なりますので、「貯蓄か保険」と考えるのではなく、「貯蓄と保険」の二本立てを基本にライフプランを立てて、各自の状況に合わせて将来やリスクに備えていきましょう。
また、保険を賢く利用するには、家族構成やライフプランを基に、国の社会保障や勤務先の保障の制度も踏まえて選ぶことが肝要です。貯蓄と保険、それぞれのメリットとデメリットを把握して、上手に活用したいものです。
用語集もご覧下さい。
もっと調べたいときには・・・
このテーマも学んでみよう!
- 社会保障ってなに<おかねのつかい方道場>(小学5・6年生)
- もしもの時の備えは「保険」<おかねのつかい方道場>(小学5・6年生)