おかねのね
“万一の事態”にどう備える?
もしも家が地しんでこわれて建て直すことになったら…と心配する百太くん。
「地しんに備えて保険に入っている」というときの「保険」ってどういうものなのかな?
万一に備える方法はひとつではない
家を建てかえるような、大きなお金が必要になる場合、どうしたらよいと思いますか?
コツコツ積み立てをして必要な金額に足りるよう準備をしていく方法、つまり「貯ちく」が最も着実な手段だと言えそうです。
ところが、地しんや火事など特別な事態が発生して、急に大きなお金が必要になったらどうでしょう。準備するのに時間がかかる貯ちくでは間に合わないこともあるのです。
めったに起こらないけれども、もしも本当に起こってしまったらとても損害が大きく、しかもいつ起きるのか予測することができないような事態には、「保険」で備える方法があります。日ごろからの「コツコツ貯ちく」に「保険」を組み合わせることで、安心して毎日の生活を送ることができます。
「保険」の基本は、“助け合い”
一人ひとりが自分のためにできるお金の準備(貯ちく)には限度があります。でも、大勢の人がグループを作って少しずつお金を出し合えば、準備できるお金は大きなものになります。もし、グループのだれかに、急に大きなお金が必要となる事態が発生した場合は、あらかじめ出し合って集めた資金の一部を「保険金」としてはらうことで助けるしくみ。これが保険の基本的な考え方です。
ただし、保険も万全ではない
百太くんの家は、地しんに備えて地しん保険に入っているようです。万一、地しんで家が壊れてしまっても保険金を受け取って修理したり立て直したりすることができるので、百太くんもホッとしたでしょう。
しかし、家そのものや思い出の品は失われてしまいます。また、だれかがケガをしたり、最悪の場合には命が失われたりすることもあります。
保険はお金という安心感をあたえてくれますが、お金には代えられない大切なものが、私たちの生活の中にはたくさんあるということを忘れてはいけません。
このほか、保険には、周囲の人たちに大変な損害をあたえてしまった場合に、お金でつぐなうという役割もあります。自分や家族のためだけではなく、万一の際に、他の人に対しての責任をお金で果たすこともできるというわけです。
このテーマも学んでみよう!
- 社会保障ってなに<おかねのつかい方道場>(小学5・6年生)
- もしもの時の備えは「保険」<おかねのつかい方道場>(小学5・6年生)