金融商品なんでも百科
(平成27・28年用)
金融商品の選び方・組合せ方
金融商品を知るための3つの基準
それでは、どのようにして、金融商品の性格を判断すればよいのでしょうか。
服ならば、色やデザイン、素材の質といった手がかりがあるように、金融商品の性格を知るための手がかりとしては、安全性、流動性、収益性の3つの基準があります。それぞれ詳しくは以下に説明します。ただし、Tシャツのように涼しくて、ジャケットのようにオシャレで、コートのように寒さを通さない、という3つの機能を併せ持った万能の服がないように、金融商品についても、 3つの基準のすべてが優れている商品はない、という大原則に留意してください。収益性の高い商品は往々にして安全性が低かったり、流動性が高い商品は低い収益性しか期待できなかったりするのです。
金融商品を選ぶときには、それぞれが持つ長所・短所を3つの基準に照らしながら、目的に応じて使い分ける、組合せるという発想が大切です。
金融商品を知るための3つの基準
安全性
預けたお金が目減りしたり、予想外の損をする可能性はないか?
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金融商品から生ずる利益が変動するか。
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金融商品自体の価格や価値が変動するか。
- 債券・株式等の発行体の経営は健全か。
- 取扱い金融機関の経営は健全か、破綻に備えた保護の仕組みが設けられているか。
流動性
どのくらい自由に現金に換えられるか?
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満期や据置期間があるか、あるならどれくらいの期間か。
- 中途解約ができるか。
-
換金手続きはスムーズか。
- 売りたいのに買い手がみつからないということはないか。
- 取扱い金融機関は利用しやすいか。
収益性
どのくらいの運用利益が見込めるか?
-
どのくらいの利回りが見込めるか。
- どのくらいの値上がり益が見込めるか。