金融経済教育を考えるつどい
第2部:ディスカッション
自己責任を持って、私が主役。新しい経済と社会作りが始まっている。
だから小さい時からの金融教育が必要だ!
広がる自己実現の場
細野 「自己責任」、「間接投資から直接投資へ」とよくいわれていますが、個人が意識を変えなければいけない時代だと思います。「不景気は銀行が悪いから」が世の中の風潮。でも根本をたどると僕等にも大きな原因があります。
僕等は今まであまりにも何も考えないで預金してきました。その結果、リスクを全部銀行に背負わせるような構造になり、銀行がどんどん肥大化してバブルで大きな失敗をしてしまった。このまま僕等が間接金融のまま動いていくと、また同じ失敗をおかす危険性すらあります。
また、銀行に預金する間接金融であればリスクが少ないぶん、儲けも少ないんです。この先、給料も増えにくかったり国にも頼れないので、各自経済をきちんと学んで理論武装して、リスク管理をしながら投資していくことが必要だと思いますね。
赤田 子どもが自己責任をもてる教育の場をなんとしてでも作りたいですね。
福井 私は二つの提案をしたいと思います。
今、日本の社会も自己実現の場という目で見ると、限りないステージが広がっています。逆にここが自分の一生の尽くし所と思って働いている大企業の中は、本当は働いている人たちの心を寂しくしているのではないでしょうか。
そこで一つは、現に大企業で働いて満足している人も、企業の外でちょっとNPOを手伝ってみたらどうでしょう。そうしたら世の中の本当の価値を発見するきっかけになると思います。
そしてもう一つは、世の中で勇気と想像力でフロンティアを切り開こうとしている人たちは、本当にたくさんいるのです。その人たちのところに、あなたのお金をほんのちょっぴり置いてみませんか。これも一つの方法だと思います。
野中 お金を貯めることは必要だけど、貯めることが目的ではなく、大事なのはいかに生きるか。その時これまで知らなかったお金のことを知ると、私たち自身がこの国を変え得る主人公である、ということにお気づきいただけたと思います。ご静聴ありがとうございました。