贈与を身近に
─世代を超えて財産を有効活用する─
(Q2 生前贈与の目的)
Q2. 生前贈与を行う目的は何でしょうか
A2. 相続トラブルを避けたり、子や孫に財産を有効活用してもらうことです。相続税の節税になることもあります
相続と生前贈与は、どちらも財産を引き継ぐ手段ですが、さまざまな違いがあります。
最も大きな違いは「いつ・誰に引き継ぐか」です。
相続は被相続人が亡くなったときに一定範囲の親族に財産を引き継ぐことで、贈与は、生前にお互いの合意のもと、財産を渡したい人に(親族に限らない)引き継ぐことです【図表2】。
相続 | 生前贈与 | |
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定義 |
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時期 |
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相手 |
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対象財産 |
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かかる税 |
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注意点 |
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- (出所)
- 監修者作成
生前贈与を行う目的は、主に3つあります。
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1つ目は、財産を円滑に引き継ぐことです。
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2つ目は、子や孫に財産を渡し、有効活用してもらうことです。
若い世代は結婚、出産・育児、教育、住宅購入など、なにかと出費がかさみます。
財産を贈与すれば、生活の助けになるでしょう。 -
3つ目は、相続税の節税です。
贈与すれば、それだけ相続財産が減り、相続税の負担も減ることになります。
ただし、一定額以上の贈与を受けた人は、贈与税を納める必要があり、生前贈与が安易な相続税逃れに使えないような仕組みになっています。
この記事は2023年3月時点の情報に基づいています。実際に贈与を行う際は税理士など専門家の助言を受けることをおすすめします。