おかねのね
買い物でできること
最近、寄付付き商品やサービス、フェアトレード商品などが身近なところで増えてきました。気負わずに日常の延長でさりげなく社会貢献できる手軽さや、地球全体で持続可能な社会を作りたいという意識が浸透してきたことなどが、その背景にあるといえるでしょう。
また、社会的責任を重視する企業が増えたことも一因でしょう。
子どもたちには、自分たちが何かを購入するという日常的行為が、どこかで困っている人、苦しんでいる人を助けることにもつながることもあるという事実を、折に触れて伝えていくことが大切です。たとえ10円、100円という少額でも、集まれば大きな力になり、社会を変えていくことができること、子どもでも社会に貢献する手段があるのだということを、学ばせたいものです。
この他、無農薬や無添加にこだわった商品や、特別な製造法を採用しているもの、手仕事で丁寧に仕上げているもの、確固たる信念を持って商品作りを行っている企業など、見渡してみると、周囲に数多くあることに気付くのではないでしょうか。たとえ、他の商品より高価であっても福祉や支援、環境保護などに意味を見出し、その信念を応援する気持ちを込めて購入することで、買い物は単に物とお金を交換すること以上の意味を持つものとなることでしょう。
フェアトレードの商品とは…?
フェアトレードとは、作る人の生活や環境を考えサポートする考え方に基づく取引のしくみのことです。フェアトレード最低価格を保証する、前払いを保証する、あるいは安全な労働環境と人権の尊重・人種差別の禁止・児童労働や強制労働の禁止、環境に関する取り決めなどがあります。日本国内でも国際フェアトレード認証マークのついた様々な製品が発売されています。
例えば、チョコレートの主原料はカカオの種子ですが、主に西アフリカのコートジボアール、ガーナ、ナイジェリア、カメルーンなどのカカオ農園で栽培されています。カカオ農園ではたくさんの子どもが一年中働いていて、学校にも行っていません。一番の原因は、経済的貧困と言われており、親が十分な収入を得られないために、子どもも労働せざるを得ず、教育の機会が与えられないという悪循環になっています。働く人々の労働に見合った賃金や待遇が求められています。フェアトレードのチョコレートを買うことが、労働者の待遇や環境の改善に貢献することになるのです。
チョコレート以外にも、コーヒーや紅茶、綿製品、花など、フェアトレード商品は増えてきています。フェアトレード商品を「選ぶ」という毎日の行動が、これからの社会の在り方に影響を及ぼすことにつながるのです。
用語集もご覧下さい。
もっと調べたいときには・・・
- 国際フェアトレード認証とは(フェアトレード・ラベル・ジャパンへリンク)