先生のための金融教育セミナー
2022年度 先生のための金融教育セミナー
ハイブリッドセミナーの内容
実践報告とワークショップ
高校家庭科
東京都立国際高等学校 伊東 純子 主任教諭
埼玉県立和光高等学校 相生 詠子 教諭
相生先生から、「人生100年時代における生活設計、資産形成」をテーマとする1年目の実践報告、2年目の指導計画案の説明がありました。学習指導要領の体系下で実践していること、「ライフサイクルゲームⅢ」(第一生命)「ライフプランシミュレーション」(金融庁)「とうしくんとタイムトラベル!」(日本証券業協会)などのゲームでシミュレーションさせながら学ばせる点に特徴がありました。
伊東先生からは、「ゲームは楽しく、生徒の関心を高める効果があります。同時に、何を学ばせるかにつき工夫が求められます(例:どの金融商品につきどこまで教えるかを決める、リスクとリターンの関係を自分事として捉えてもらう、自助・共助・公助のバランスを考えてもらう)」とのコメントがありました。
続いて、参加者が勤務校で金融教育を行ううえでの悩みと工夫について意見交換が行われました。「お金の出入りに無頓着で、おこづかい帳もつけていない生徒に生活設計をどう教えるか」「生徒に資産形成を教えることに批判的な同僚もいる」「授業時間が少ない中でどうすればよいか」などの声が上がりました。これに対し、「まず1か月の収入と支出を丁寧に理解させ、計画させる」「生徒に自分の人生すごろくを考えさせる」「だまされないためにも、ローリスク・ハイリターンはあり得ないこと、長期分散積立などのオーソドックスな資産形成方法を教えることは大切」「授業内容につき公民科と家庭科で連携する」といった工夫や案が寄せられました。