先生のための金融教育セミナー
2022年度 先生のための金融教育セミナー
ハイブリッドセミナーの内容
実践報告とワークショップ
中学校
春日部市立武里中学校 小谷 勇人 教諭
静岡市立安倍川中学校 加藤 優 教諭
加藤先生から、金融教育の実践について次のような説明がありました。
本校では、「自分の生き方や価値観を磨きながら、より豊かな生活やよりよい社会づくりに向けて主体的に行動できる態度を養うこと」を目的に、社会科を軸とした教科横断的視点での金融教育を行いました。年間計画をお金に関する基礎的な力を育成する「基礎期」と、社会と関わる力を育成する「発展期」の二つにわけ、基礎期には、社会科、家庭科を中心に消費者教育や生活設計など基礎的な知識を学んだほか、数学科では関数の授業で利息について学びました。また、夏休みの国語科の課題として「おかねの作文コンクール」に参加しました。発展期には、社会科で地元商店街活性化を目的とした起業体験を行いました。二年目の計画は、一年目の実践をベースに、修学旅行でのお金の正しい管理、研究発表(公開授業)を加えています。
続いて、加藤先生のお話と次年度の指導計画案を基に、指導案をよりよくするための意見交換を行いました。単元を貫く学習課題の設定の仕方、評価の視点、教科連携の重要性や難しさなどについて有意義な議論が交わされました。小谷先生からは、様々な教科をつないだ教科連携は、経験上簡単ではないが、安倍川中学校のように家庭科や社会科など主軸となる教科からうまく他教科を巻き込んでいくことができれば、子どもたちにとってより印象に残る金融教育になるのではないかとのコメントがありました。