おかねのね
10万円のゆくえ
子どもに計画的な貯蓄を教えるためのアドバイス
計画的に貯蓄をすることは重要なことですから、子どもには次のようなステップを踏んで伝えてみてはいかがでしょうか。
目的を持った貯蓄の意義
小学校高学年ぐらいになると、欲しがるものが高額になり、すぐに手に入れることが難しくなります。欲しいものを買うために貯金をすることも珍しくないことでしょう。時間をかけてお金を貯めてやっと手に入れると、「大事にしよう」という気持ちも生まれます。貯金する目標を持ち、計画・実行して実際に欲しいものを手に入れたときの達成感や満足感、ものを大切にする気持ちを子どもにぜひ味わわせたいものです。
子ども自身にかかる経費を意識させる計画的貯蓄
「欲しいもの」に対する計画的貯蓄のほかにも、少し先を見通して「必要なもの」に対する計画的貯蓄にも目を向けさせましょう。身近なところでいえば、例えば、中学3年間でクラブ活動にかかる費用が10万円を超えることも珍しくありません。学校に行くにはお金がかかるということを意識させるいい機会です。予想される費用について、子どもと分担して、あるいは親子で小学生のうちから計画を立てて貯金を始めてみてはいかがでしょう。
家計の中で計画的貯蓄の必要性を教える
子どもに助言
家計の中で計画的に行っている貯蓄について子どもに話してみましょう。住宅資金や進学資金など、家族も日ごろから取り組んでいることが子どもに伝われば、計画的な貯蓄は特別なことではなく、より身近なこととして感じることでしょう。進学資金であれば、高校や大学の学費はいくらかかるのか、そのために行っている貯蓄の手段(例えば、学資保険、積み立てなど)や工夫を教えましょう。
保護者が支出した教育費
下表は、小学生、中学生、高校生を持つ保護者が支出した子ども一人当たりの年間支出額(平成26年度)の平均です。学校教育費では、公立か私立かで支出する費用が大きく違っています。学校外活動費も数十万円という額を支出していることがわかります。「その他の学校外活動費」の中に、クラブ活動などに支出した費用が含まれています。
中学校の3年間の教育費を計算すると、一番少ない公立中学校でもおよそ145万円になることから、比較的費用がかからない小学生のうちから計画的に準備しておくことをおすすめします。
(単位:円)小学校 | ||
---|---|---|
公立 | 私立 | |
学校教育費(A) | 59,228 | 885,639 |
学校給食費(B) | 43,176 | 46,089 |
学校外活動費(C) | 219,304 | 604,061 |
補助学習費 | 86,865 | 301,819 |
その他の学校外活動費 | 132,439 | 302,242 |
合計(D)
=(A+B+C) |
321,708 | 1,535,789 |
中学校 | ||
---|---|---|
公立 | 私立 | |
学校教育費(A) | 128,964 | 1,022,397 |
学校給食費(B) | 38,422 | 4,154 |
学校外活動費(C) | 314,455 | 312,072 |
補助学習費 | 245,804 | 194,621 |
その他の学校外活動費 | 68,651 | 117,451 |
合計(D)
=(A+B+C) |
481,841 | 1,338,623 |
高等学校(全日制) | ||
---|---|---|
公立 | 私立 | |
学校教育費(A) | 242,692 | 740,144 |
学校給食費(B) | ・・・ | ・・・ |
学校外活動費(C) | 167,287 | 255,151 |
補助学習費 | 134,789 | 204,643 |
その他の学校外活動費 | 32,498 | 50,508 |
合計(D)
=(A+B+C) |
409,979 | 995,295 |
資料:文部科学省「子供の学習費調査」(平成26年度)
- 平成26年度「子供の学習費調査」(文部科学省へリンク)