クラウドファンディングが世の中を変える!?
(Q6 具体的なプロジェクト例)
Q6 具体的にどんなプロジェクトがあるのですか
A6. 国内に限らず、グローバルにプロジェクトが展開されています
実際の事例を2つご紹介します。
(事例1)熊野筆ボディブラシ
1つ目の「熊野筆ボディブラシ」のプロジェクト【図表4‒①】は、2020年4月の緊急事態宣言のさなかにスタートしました。
起案者の村岸産業株式会社は、化粧筆を中心とした美容関連商品の卸販売などを行う会社ですが、当時コロナ禍での百貨店休業の影響などで売上げに大きな打撃を受けていました。
そのような状況下で、熊野筆ボディブラシの開発資金を募ったところ、目標金額30万円を大きく超える約4,767万円が集まり、プロジェクトは大成功。
この成功はさまざまなメディアなどでも取り上げられ、コロナ禍の苦境を支えるコンテンツとなったのです。
また、支援者側は資金を支援することで、熊野筆ボディブラシを一足早く入手できたことから、当プロジェクトは「先行受注販売」の機能を有することを示す一つの例ともいえます。
(事例2)『京都祇園祭山鉾行事』の応援サポーター募集
2つ目は、祇園祭の山鉾行事を支える公益財団法人が実行したプロジェクトです。
このプロジェクトが発足した2017年当時は、海外からの旅行客が盛んに訪れていた時期で、京都を代表する祭りの一つである祇園祭にも大勢の観光客が押し寄せていました。
その一方で、警備費をはじめとした運営費は年々増加し、安全な祭りを円滑に運営するための資金が不足していました。
そのような状況下で資金を募ったところ、目標金額300万円を大きく超える約1,379万円が集まり、安心・安全を確保した山鉾行事の運営を無事達成することができたのです。
当プロジェクトは、地域活性化に寄与した好例ともいえるでしょう。