クラウドファンディングが世の中を変える!?
(Q2 クラウドファンディングの種類)
Q2. クラウドファンディングにはどんな種類があるのですか
A2. 大きく分けて、金銭的リターンがないタイプとあるタイプの2種類です
クラウドファンディングは、支援者への金銭的リターンがないタイプとあるタイプの2種類に大別されます【図表2】。
種類 | 特徴 | |
金銭的リターンがないタイプ | ①購入型 | 支援者が資金を提供する見返りとして、モノや体験、権利など金銭以外の「リターン」を得られるタイプ。 「All or Nothing型」と「All in型」という2種類の実施方式があり、実施方式によって、支援したプロジェクトが目標金額に届かなかったケースの支援金やリターンの扱いが変わってくる。 |
②寄付型 | 支援者への対価性のある「リターン」が基本的にないタイプ。 起案者は、非営利団体や学校など公益性の高い団体であることが多い。 すべてのプロジェクトではないが、寄附金控除が受けられる場合がある。 |
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金銭的リターンがあるタイプ | ③株式型 | 支援者が株を購入する形で資金調達に寄与するタイプ。 日本では法律改正を経て、2017年から登場した。 新進のベンチャー企業が多く活用しており、個人投資家からも注目されている。 |
④融資型 | 起案者であるベンチャー企業などに支援者が融資するタイプ。 資金の使途や金利、返済期間などがサイト上に掲載されるため、支援者はその情報をもとに融資を行う。 |
- (出所)
- 監修者作成
(金銭的リターンが無いタイプ)
このうち、金銭的リターンがないタイプは、「①購入型」と「②寄付型」に分けられます。
(①購入型)
「①購入型」は、起案者がモノや体験、権利など金銭以外の「リターン」を販売するタイプ。
支援者は、支援をした見返りとして、さまざまなリターンを得ることが可能で、実行主体は個人、企業、任意団体など多岐に渡ります。
(実施方式)
また、購入型クラウドファンディングの特徴として、「All or Nothing型」と「All in型」という2種類の実施方式があることが挙げられます。
All or Nothing型は、募集期間中に集まった資金の総額が目標金額を超えた場合のみ、プロジェクトが成立する方式です。
目標金額に届かなかった場合には、起案者は資金を受け取ることができず、支援者には全額が返金され、また、支援者に対するリターンは履行されません。
一方、All in型は、目標金額に届かなかった場合でもプロジェクトが成立する方式です。
目標金額の達成の有無にかかわらず、プロジェクトは成立したとみなされ、起案者は集まったすべての支援金を受け取ることができます。
また、支援者に対するリターンの履行義務が発生します。
(②寄付型)
「②寄付型」は、資金の「寄付」を通じて、特定の事業者のプロジェクトを支援していくタイプ。
購入型クラウドファンディングと違って支援者へのリターンはなく、非営利団体、学校法人など公益性の高い団体で活用されているのが特徴です。
(金銭的リターンがあるタイプ)
金銭的リターンがあるタイプには、いくつかの種類がありますが、最近注目されているのが「③株式型」です。
起案者がクラウドファンディングを通じて支援者に少額の株式を発行するタイプで、2017年から日本でも登場しています。
ほかにも、支援者がクラウドファンディングを通じて資金を貸し付ける「④融資型」などのタイプがあります。