金融商品なんでも百科
(平成30年4月)
保険・共済
保険に加入する
保険に加入するまでには、保険に加入することの目的を明らかにし、商品知識などの情報を積極的に収集し、他社商品などとの比較検討を行い、契約内容に十分に納得して契約することが大切です。
まず、保険に加入する目的を明確にしましょう。人に勧められるままに契約したり、この程度の保険料だったら当面支払えるだろう、といった理由で保険に加入するのではあまり良い加入の仕方とはいえません。本当に必要な保険は人によってそれぞれ違います。自分にとって、または家族にとって、どのようなリスクに対する備えがあったらよいか、その目的(死亡、医療、老後資金準備など)に合致した保険をしっかり考えましょう。
保険に加入する目的が明確になったら、その目的に合致する保険商品の情報収集に入りましょう。保険会社の相談窓口、広告、インターネットのホームページなどを活用しましょう。保険料、保障(補償)額、払込期間などは自分の目的に照らして適当か、わからない点は納得のいくまで保険会社から説明を受けましょう。
また、保険は、類似商品で同じ保障(補償)額であっても、保険会社によって保険料や保険金が支払われるときの条件が異なっていたりします。数多くの選択肢があるので、いろいろな会社の保険商品を比較し、そして、自分の希望にあった商品を探し出しましょう。なお、保険の募集側には原則、保険加入を検討している人の意向を把握することや、保険加入を判断するために必要な保険金の支払い条件、保険期間、保険金額などの情報を提供することが義務付けられています。
自分の保障ニーズと申込み内容が合っているかを「意向確認書」などで確認し、保険商品が決定したら、契約となります。契約の申込みをしてから契約成立(保険証券の受領)までの間の一般的な流れは次ページの図のとおりです。
告知・診査
生命保険に加入する際には、通常、現在の健康状態、過去の病歴、職業などを保険会社に報告する義務があります。これを告知義務といいます。保険加入時に、故意または重大な過失によって虚偽の告知をした場合は、告知義務違反となり、営業職員などに告知義務違反をすることを勧められたような場合を除き、保険会社は契約を解除することができます。
告知を行うには所定の告知書の「はい」「いいえ」の欄に丸印をつけ、「はい」の場合は詳細に記入します。例えば、生命保険の場合、告知の基本的内容は一般的に次のとおりです。
- 最近の健康状態ー最近3ヵ月以内の医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがあるか
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過去5年以内の健康状態ー過去5年以内に7日以上入院したことがあるか、手術したことがあるか、次の病気で医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがあるか
心臓・血圧の病気、脳・精神・神経の病気、肺・気管支炎の病気、胃腸・すい臓・肝臓・尿管の病気、目・耳・鼻の病気、ガン・腫瘍そのほか - 過去2年以内の健康診断ー過去2年以内の健康診断で心臓などの臓器や検査の異常が指摘されたか
- 身体障がい状態
- 満16歳以上の女性ー過去5年以内、子宮筋腫などで入院・手術・診察などをしたことがあるか、現在妊娠しているか
他方、保障が高額になる場合などは本人の告知ではなく、生命保険会社が指定した医師の診査が必要となります。