家計の金融行動に関する世論調査
家計の金融資産に関する世論調査[二人以上世帯](平成15年まで)
家計の金融資産に関する世論調査 平成13年調査結果
Ⅱ 金融商品の選択
1. 金融商品の選択基準
- 金融商品選択の際に最も重視していることは、「元本保証の有無」がもっとも多く(34.5%)、既往ピークを更新した。また、「預入・払戻しの容易さ」との回答が増加に転じている。「取扱金融機関の信頼性」を重視するとの回答は大きく減少。
- これを「安全性」、「流動性」、「収益性」の3基準(注)に分けてみると、引き続き「安全性」を重視する世帯がもっとも多いが、全体に占めるウェイトは減少し、「流動性」、「収益性」を重視する世帯のウェイトがいずれもわずかながら増加している。
(注)ここでは、「安全性」、「流動性」、「収益性」に関わる項目をそれぞれ下記のように分類。
安全性:「元本が保証されているから」、「取扱金融機関が信用できて安心だから」
収益性:「利回りがよいから」、「将来の値上がりが期待できるから」
流動性:「少額でも預け入れや引き出しが自由にできるから」、「現金に換えやすいから」
2. 金融商品の選択に関する行動
(1)貯蓄を安全にするための行動と今後の意向
- 貯蓄の安全性を高めるために「何らかの行動をした」世帯は引き続き3割強存在。このうち、4割以上の世帯で「経営内容が健全で信用度が高いと思われる金融機関に預け替えた」としている。
- これを、預金残高1,000万円超の世帯でみると、大幅増となった前年をさらに1割方上回る6割強の世帯が「1つの金融機関に預けた預金金額が、1,000万円を超えないように、預け入れ先を複数に分散した」としており、ペイオフをにらんだと思われる動きが強まった。
- なお、今後「何らかの行動をしたいと思う」世帯は6割強となっており、前年をわずかながら上回った(+1.6%ポイント)。
(2)現在の金利情勢を前提とした行動
- 現在の超低金利を前提として「何らかの行動をした」世帯の割合は、全体の4割弱とほぼ前年並み。
- 具体的には、「利息・配当収入が少なかったので、消費のために貯蓄を取り崩した」世帯がもっとも多く(38.6%)、「より高利や高収益が期待できるものに切り替えた」世帯(36.3%)の割合を初めて上回った。
(3)各種金融商品の選択における自己責任の受け止め方
- 金融商品の選択における自己責任の受け止め方は、「預金(外貨預金を除く)」では、「自分で責任を持つのは当然」と考える世帯が前年比わずかながら増加し、「自分で責任を持てと言われても困る」と考える世帯が減少。
- 「株式」、「外貨預金」などでは、依然1割超の世帯が「自分で責任を持てと言われても困る」と回答。
- 「保険」では、「自分で責任を持つのは当然」とする割合の減少、「自分で責任を持てと言われても困る」とする割合の増加が目立つ。