金融商品なんでも百科
(平成30年4月)
株式
株式とは
株式(株券)は、株式会社に資金を出資している証明として、株主に対して発行されます。そして、株主が株式会社へ出資した資金は、会社が存続する限り払戻されません。株主が株式を換金しようとするときは、株式市場で売却することになります。
株式投資とは、将来性のある企業、良い商品やサービスを提供している企業を支援することによって利益(リターン)を得ることを意味しており、自分の資産形成にとっても意義がありますし、その会社に出資して資金面で応援するという楽しみや、会社を育てて、経済や社会の発展に寄与するという、社会的な意義ももっています。
株式投資の魅力(期待されるメリット)としては
- 値上がり益(キャピタルゲイン〈株価の値上がりによる売却益〉)
- 配当(インカムゲイン〈会社が得た利益の還元〉)
- 株主優待(自社製品やサービスなどの提供)
などがあげられます。
反面、発行企業の経営破綻や株価の値下がりのリスクも伴うので、投資にあたっては、株式についての知識を習得し、投資対象の株式会社についても自分で納得のいくまで調べることが大切です。
株式を売買するときの手順
口座の開設
株式を購入する場合は、証券会社で取引口座を開設する必要があります。そのときには、印鑑とマイナンバー(個人番号)確認書類、本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)、銀行口座の情報を用意します。
売買注文
口座の開設が済めば、売買注文を出すことができます。
- 銘柄名と証券コード
- 株数
- 値段(指し値または成り行きなど)
- 売り・買いの別
- 注文の有効期限(本日限り、今週限りなど)
- 市場
をはっきり指示してください。なお、株式を買う場合は概算代金を事前に払い込む必要があります。
指値注文
売買の希望値段を指定する注文の仕方です。
指値注文は、わずかの値段の差で売買の機会を失うことがあるのが欠点です。
成行注文
売買の希望値段を指定しない注文の仕方です。
成行注文は、タイミングを逃さず売買できますが、反面、株価が激しく変動していたり、商いが少ないときには、予想しなかった値段で売買が成立することもあります。
売買の単位
株式の売買単位は、1,000株、100株、1株など1単元1,000株以下で発行会社によって異なっています。たとえば、売買単位が100株の会社の株価が500円の場合、購入には5万円の資金が必要になります(この他に売買委託手数料などがかかります)。ただし、後掲の株式累積投資や株式ミニ投資を使えば、少額でも株式投資を行うことができます。
なお、全国の証券取引所(東京、名古屋、福岡、札幌)では、2018年10月までに売買単位を100株に統一することとしています。
取引報告書の内容確認
売買が成立すると、証券会社から「取引(売買)報告書」が郵送(または電子書面交付)されてきますので、自分が注文した内容と違いがないか確認してください。
売買代金の精算
株式の売買が成立(約定(やくじょう))してから、その日を含めて4営業日目(証券会社の休業日は除く)に精算(受渡し)が行われます。(注)
(注)2019年春を目途に、精算は約定してから3営業日目に行われるようになる予定です。
株式等の管理
購入した上場株式は、証券会社の取引口座において電子的に管理されます。口座管理料については、各証券会社へ確認してください。
株式等振替制度
上場株式の株主等の権利の管理(発生、移転、消滅)を証券保管振替機構および証券会社等に開設された口座において電子的に行う制度です。証券保管振替機構は株主情報(氏名、住所、株式数等)を発行会社に通知し(「総株主通知」)、株主はこれに基づき配当などの権利が受けられます。