子どもにどう教えればいい?家庭で行う金融教育の基本
(なぜ今金融教育が必要なのか?)
子どもに求める金融リテラシー 金融トラブルへの懸念も背景に
子どもに対するお金の教育は、元より非常に大切なことですが、電子決済の浸透や家庭環境の変化などに伴い、その必要性がますます高まっています。
現金中心だった日本の支払い方法は、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済(注)などのキャッシュレス決済へとシフトしています。
また、働き方も多様化し、時間や場所を問わず買い物ができるネットショッピングの利用が増えています。
- (注)
- QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です
このように支払いや買い物が便利になる一方で、子どもが現金のやりとりを目にする機会が減り、金銭感覚を養うことが以前より難しくなっているのが実情です。
また、若年層のお金のトラブルも増加しています。2022年4月に成年年齢が引き下げられ、18歳になると親権者の同意がなくても契約ができるようになりました。
高校生と大学生の親1,000人を対象にした「金融リテラシーと家庭の金融教育に関する調査2023」によると、子どもに最も身につけてほしいと思う金融リテラシー1位は「ライフプランの必要性・立て方」ですが、4位以下は「インターネット詐欺の種類・特徴」、「ローン・クレジットの特徴」、「悪徳商法の種類・特徴」となっており、若年層のお金のトラブルが増加する中で、きちんとした知識を持ってほしいという親の意向が見て取れます【図表1】。