金融商品なんでも百科
(平成30年4月)
公社債
転換社債(転換社債型新株予約権付社債)
特徴
発行会社の株式に転換することのできる権利がついている社債です。CB(Convertible Bond)とも呼びます。将来、発行会社の株価が上昇すれば、あらかじめ決められた価格(転換価格)で株式に転換して値上がり益を得ることができます。反対に、株価が上昇しなければ、社債のままで保有することで償還まで一定の利子と元本が得られます。転換社債は株式に転換したときの値上がり益を期待できる点で、より高い収益性を狙える金融商品といえます。
また、転換社債自体の価格は、株価と連動して上下するので、転換社債そのもので値上がり益を狙うこともできます。
株式転換
株式に転換して、値上がり益が得られるかどうかは、パリティー(理論値)が判断基準になります。パリティーは、株価を転換価格(CBを株式に転換する場合に、株式1株を得るのに必要なCBの額面価格)で割って100を掛けたものです。パリティーが100円を超えるかどうかがポイントになります。
たとえば、転換価格が400円で、株価が500円の場合のパリティーは、株価500円/転換価格400円×100=125円となります。つまり、現在の株価からすれば、125円が妥当な価格だということです。これ以上高い価格で買えば、株式に転換して株式を売却すると損をするという「分岐点」になるわけです。
利回り
株式に転換ができる権利がついている分、普通社債よりも利率が低く設定されています。利率は、転換価格とともに発行時点で確定しています。利払いは年1回または2回です。
期間
償還までの期間は、2年~15年などさまざまです。
購入
証券会社で販売しています。額面は10万円、50万円、100万円などがあります。
値動きの状況
転換社債の購入価格は、証券会社でわかります。流通している転換社債と株価の値動きは、上場されている取引所のホームページや日本経済新聞などにも掲載されています。