金融商品なんでも百科
(平成30年4月)
そのほかの金融商品など
金
概要
特徴
金は国際的に取引されている投資商品の代表格で、戦争や国際的金融不安、インフレなど、政治情勢や経済情勢が混乱しているときに値上がりしてきました。そうした意味で資産保全のために保有されることがしばしばあります。
種類
金投資では、金地金と金貨がよく知られていますが、純金積立やETFなどの金融商品もあります。金地金は地金商、商品先物取引業者、銀行、貴金属店などで取扱われています。金貨は各国政府が発行している法定通貨です。地金型の金貨の価格は金相場に連動しますが、製造費などがかかるので、同量の金地金より割高です。24K(カラット)、22Kの違いがありますが、同じ重量の金を比較した場合、24Kは22Kよりも金の含有量は多くなります。
ちなみに24Kとは製品全体が金つまり純金のことで、22Kには一部銀や銅が含まれています。純金積立は、毎月一定額の金の買付けを行って積立てていくもので、月々3千円以上千円単位が主流です。いつでも時価で現金化することが可能で、取扱業者によっては、金地金やジュエリーとの交換もできます。
金ETFとは金価格に連動した上場投資信託のことで、証券会社で売買ができます。金ETFは投資家の購入額に応じて金地金を購入・保管する仕組みとなっている(一部商品を除く)ため、取扱い会社が破たんした場合でも投資家は保護されます。また金ETFは取引所に上場されていますから、金価格の将来の値下がりを予想した場合には、株式同様、売りから取引を始めることもできます(信用取引)。投資の単位は数千円から数万円程度で、商品によって異なります。
価格表示
価格の表示方法には、「トロイオンス」(TOZ:31.1035g)当たりのドル建ての国際価格と、グラム当たりの円建て価格があります。
<留意事項>
リスク
金は通常、利息がつかないため、投資家は値上がり益を求めることになりますが、価格変動リスクがあり、市場の取引状況によって価格が上下します。また、金は国際的にはドル建てで、国内では円建てで取引されているので、国内の金価格は円ドル為替相場の変動リスクがあります。
税金
地金や金貨、純金積立の売却益は、保有の目的や期間によって税金の取扱いが異なりますが、原則、譲渡所得として扱われ、他の所得と合算する総合課税方式により税額が算定され、確定申告が必要です。
なお、平成24年1月1日より、地金売却時の確定申告の促進を目的として、地金売却による支払額が200万円を超える場合、金地金を買取った業者は売却した顧客の「住所」、「氏名」、「金地金等の種類」、「重量」、「支払金額」、「支払確定年月日」を記載した「金地金等の譲渡の対価の支払調書」を税務署に提出することが義務づけられています。