金融商品なんでも百科
(平成30年4月)
そのほかの金融商品など
商品先物取引
概要
特徴
商品先物取引とは「将来の一定の時期に商品とその対価の授受を約する売買取引で、その目的物の商品を転売または買戻ししたときは差金(当初の買値または売値と、転売または買戻ししたときの売値または買値の、差額)の授受によって決済することができる取引」です。言い換えれば、約束した将来の期日前であれば、手元に商品がなくても売る契約ができるし、買う契約をした場合でも差金決済をすれば商品を受取らなくてもよい取引ということになります。
<留意事項>
取引
商品先物取引は商品取引所で行われます。一般の投資家は商品先物取引業者(商品先物取引法に基づく主務大臣<農林水産大臣・経済産業大臣>の許可を受けた会社。)に取引を委託して行います。その際、商品先物取引業者が個別に定める証拠金が最低の投資資金として必要となります。投資家が商品先物取引業者に預けた投資資金は、商品先物取引業者を通じて(株)日本商品清算機構に預託され、商品先物取引業者の財産とはわけて保管されます。
たとえば現在の総取引金額が100万円、証拠金が10万円の商品について値上がりを予想して買い付けた場合、130万円に値上がりして転売すれば30万円の利益となるので、10万円で3倍の利益が出たということになります。逆に70万円に値下がりしてしまい転売すると30万円の損失となるので証拠金の3倍の損となります(ほかに取引を委託する手数料と手数料に係る消費税がかかります。)。
商品先物取引業社によっては、投資家の保護を目的として初期投資額以上の損失が発生しない仕組みの取引(損失限定取引などと呼ばれます。)を提供していますが、相場の短期的な変動によって損益が生じることから、商品先物取引は基本的にハイリスク・ハイリターンの取引であるといえます。
注意
日々の証拠金計算の結果、相場が予想とは逆の方向に動き、証拠金の担保能力が一定の水準を下回って、なお取引の継続を望む場合には、証拠金を追加で預託する必要がありますので、取引する場合は余裕資金で行うことが大切です。