金融用語解説
セーフティネット(safety net)とは
あらかじめ予想される危険や損害の発生に備えて、被害の回避や最小限化を図る目的で準備される制度やしくみ。
規制緩和の経済政策が進み、消費者の選択の範囲が広がると同時に、思わぬ損害をこうむる事態も発生しうる。1990年代後半には銀行や保険会社が経営破綻したが、多くの消費者が予期しなかったことである。
安全神話が崩れ信用不安が広がることは日本経済に大きなマイナスで、
預金保険制度や保険契約者保護機構によって一定の保護のしくみを提供している。
金融商品販売法や消費者契約法、ならびに金融商品取引法の制定は消費者保護の法的なセーフティネットである。訴訟制度における少額裁判制度の導入や、裁判外紛争処理機関(ADR)の充実なども紛争の解決や被害救済の実質化を図るものとしてセーフティネットの好例であろう。
この情報は、2015年(平成27年)10月時点の情報です。