金融教育公開授業
平成20年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
滋賀県金融広報委員会
大津市立青山中学校
金融広報中央委員会
滋賀/大津市の実施報告
「金融教育公開授業 in 滋賀(青山中学校)」(11月20日開催)
大津市立青山中学校は、平成10年に開校した大津市で最も新しい中学校です。充実した学校施設の中で、「豊かな心・たしかな知力・たくましい実践力を持った生徒の育成」を学校教育目標にしています。
平成19年から2年間、滋賀県金融広報委員会より金融教育研究校の委嘱を受け、3年生選択社会科目では会社経営の模擬体験に取り組んでいます。また、毎年2年生がキャリア教育の一環として5日間地域で職場体験をすることから、金融教育について、3年間通して様々な教科の中で考えています。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
生徒たちは4名~8名の6班に分かれ、商品開発に取り組んできました。当日は、それぞれが持ち時間5分でオリジナル商品をプレゼンテーションし、2分の質疑応答の後、社員全員(生徒31名)が評価シートに「グループ全員のアイデアが反映されているか」や「原価の計算や商品価格設定が妥当なものか」などを5段階評価で採点しました。なお、後日集計し、我が社(3年2組)の商品を決定することとしました。
A班は『雪だまコロリ』と名づけたお菓子、B班は『からあげとポテト』、C班は七色の『レイン棒わたがし』、D班は『べじからぁ』と名づけたクッキー、E班は『甘いスイートP』(PはポテトのP)で、季節の食材のさつまいもを使ったお菓子、F班は『Watagashi』を提案しました。
購買のターゲットは小学生以下の子どもとその母親という設定が多く、データ収集のためにはアンケートの実施や、インターネットを活用していました。またプレゼンでは、キャッチコピーを考えたり、集めたデータをグラフにするなど、各班ともアピールする工夫をしていました。
それぞれのプレゼンをしっかり聞き、国産の野菜を材料にクッキーを作る企画のD班に対して、「野菜の価格は変動するが、利益は確保できるのか?」や、色つき綿菓子を企画したC班に「食紅は安全なのか?」、「添加物の入ったものを保護者は買わないのでは?」など鋭い質問が飛び交いました。途中で、参加の保護者からも質問の手があがり、活気にあふれる50分でした。
2.講演会
午後からは、藤沢久美氏により、「生きるヒントと未来への希望~明るい未来をみんなで創る~」と題して講演が行われ、1~3年生300名の全校生徒が聴講しました。藤沢氏の「お金では買えないものは?」との問い掛けに対し、生徒からは命、時間、友情などの回答が挙がり、藤沢氏は、これらお金で買えないものはなくしたら二度と戻ってこないとても大切なものと話されました。
お金の役割は、(1)モノと交換する、(2)価値を計る、(3)貯める(保存する)の3つがあり、これらに加え、世界をつなぐこと(ができる)と教えていただきました。
また、「お金を使うということ」について、「自分が満足するためだけでなく、どれだけ多くの人の役に立つのかを考えるだけで、世の中を少しでもよくすることができる」とお話くださいました。
最後に「自分の心の底からやりたいことがあったら、まずやってみる。反対されたら、なぜやりたいかを説明して、説得できるように考える。常識や決まりを守りつつ、世の中や人の役に立つと思うことを大切にして、どんな大人になりたいかを考え、理想の大人になるべく、日々頑張ってほしい」とメッセージを贈ってくださいました。
3.プログラム
- 10:50~11:40
- 公開授業「会社をつくろう!」(3年生・選択社会)
- 13:30~13:40
- 主催者挨拶 滋賀県金融広報委員会事務局長
- 13:40~14:40
- 講演「生きるヒントと未来への希望~明るい未来をみんなで創る~」
講師:藤沢久美氏 - 14:40~14:45
- 閉会挨拶 大津市立青山中学校校長