わたしを守る「生命保険」
4. 保険で貯めるメリットとデメリット
(2) 養老保険で貯めるメリットとデメリット
養老保険は、保険期間が10年、60歳までといったように満期が決まっていて、満期に受け取る保険金(満期保険金)と死亡したときに受け取る保険金(死亡保険金)が同じです。たとえば、10年後に満期保険金100万円、この間に死亡すると死亡保険金100万円が支払われるという仕組みです。

金利が高かった時代には、預貯金で貯めるより利回りが良いという理由で人気がありました。今は利回りは下がってしまいました。また、死亡保険金が満期保険金と同額ということは、大きな死亡保障という目的には使えません。死亡保障を厚くするため、死亡保障が満期保険金の○倍の「○倍型養老保険」という商品もあります。
メリット:10〜30年で確実に貯められる
養老保険のメリットは、保険料が自動的に引き落とされ、満期時には満期保険金が支払われるため、貯める計画が立てやすいことです。
デメリット:金利水準が低いときは元本割れすることも
世の中の金利水準が下がり、保険の予定利率も下がると、預貯金で貯めるより不利になります。
30歳男性が、保険金100万円、期間10年の養老保険を契約し、その月払い保険料は8,560円だとします。10年間で払う保険料の合計は102万7,200円で、受け取る満期保険金は100万円です。
○倍型は、満期保険金が同じなら、倍率が高くなるほど保険料が高くなるので、貯蓄としての機能はさらに弱くなります(満期保険金額は同じで保険料が高くなる)。
満期まで保険料を支払っても、支払った保険料より少ない額しか受け取れません。中途解約すると、受け取る金額は払った保険料に対してさらに少なくなります。また、途中でプランの変更がしにくいのは、ほかの貯蓄型保険と同じです。