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活動内容・方針

2021年度の活動実績と2022年度の活動方針

2021年度の活動実績

基本活動指針

  • 最近の金融広報を巡る客観情勢(コロナ禍の継続、デジタル化の急速な進展、新学習指導要領の実施、成年年齢の引下げ、平均寿命の延伸に対する関心の高まり等)を踏まえ、(1)オンラインによる金融広報活動の継続・強化、(2)金融教育の担い手に対するサポートの継続・強化、(3)国民各層に向けた金融広報活動の実現に向けた取組み、の3点を主要課題として、より効率的で効果的な金融広報活動を目指す。また、金融教育・金融知識普及に関する国際的な議論に引き続き参加し、国際的な情報収集を行うほか、わが国に関する情報発信を行う。

具体的な活動内容

  事業の内容
1.オンラインによる金融広報活動の継続・強化
当面、コロナ禍が継続し、それを背景に社会の諸活動でデジタル化、オンライン化のさらなる進展が見込まれる中で、金融広報活動についても、その継続を図るため、外部テレビ会議サービスやインターネットを活用した活動を継続・強化する。
動画コンテンツの制作
  • 金融広報中央委員会(以下、中央委)が事務局を務める金融経済教育推進会議において、主に大学生・若手社会人を対象とする、金融リテラシーに関するeラーニング講座「マネビタ~人生を豊かにするお金の知恵~」を開講した。
  • 金融経済教育推進会議の関係官庁・団体等とも連携して、経済・業界団体や大学・マスコミ等への積極的な情宣を実施した。
外部テレビ会議サービスを活用した内外イベントの開催
  • 各種会議(金融広報中央委員会総会、金融経済教育推進会議、事務局長・責任者会議、事務局情報連絡会、金融広報アドバイザー研修会)をオンラインで開催したほか、金融教育の指導力や実践意欲の向上を企図した「先生のための金融教育セミナー」についても、オンライン意見交換会の開催や実践事例動画の配信に取り組んだ。
  • 特に、従来の対面開催では参加者数に制約があった金融広報アドバイザー研修会や「先生のための金融教育セミナー」については、オンライン開催(ライブ+オンデマンド)が参加者増加やコロナ禍での開催継続に繋がった。
「知るぽると」ホームページ・SNSによる広報活動の強化
  • SNS(Facebook、Twitter)では、若年層のフォロワー拡大を企図し、新コンテンツ「生きる力とは※」を開始した。また、「マネビタ」の情宣でも、関係官庁・団体等のリツイートを含め積極的に活用したほか、都道府県金融広報委員会(以下、地方委)のイベント情報について、地方委オリジナル文による配信を開始するなど、情報発信内容の充実化を図った。
      ※ 著名人が「生きる力」に関する自身の考えを色紙に書いてリレー形式で繋ぐ企画。
「家計の金融行動に関する世論調査」(二人以上世帯)のインターネット調査化
  • 「家計の金融行動に関する世論調査」(二人以上世帯)については、近年の大幅な回収率低下を受け、調査方法を訪問・郵送方式からインターネット調査方式に切り替えて調査を実施し、2022年2月に結果を公表した。
2.金融教育の担い手に対するサポートの継続・強化
新学習指導要領が順次実施され、成年年齢の引下げが間近に迫る中で、引き続き、「巣立ち教育」(主として中学・高校生に向けた金融教育)を推進していく必要があるが、それを効率的かつ効果的に進めていくためには、金融教育の担い手(教員や金融広報アドバイザー等)に対するサポートを継続・強化していくことが重要と考えられる。このため、従来の「教員向けセミナーの開催」や「出前講座への金融広報アドバイザーの派遣」に加え、各種の取組みを行う。
新学習指導要領を踏まえた教材等の改訂
  • 高校生向けの副教材「これであなたもひとり立ち」に、2022年度から実施される高校の新学習指導要領(「資産形成の視点」を新たに記載)に対応する新ワーク(「人生にかかるお金、資産形成の視点」)を新設するとともに、教員向けの指導書では、資産形成、金融商品の選び方を“教員の説明例”を含めて解説するなど、教員や金融広報アドバイザー(以下、アドバイザー)のサポートに努めた。
金融広報アドバイザーへの研修内容の充実と広域派遣制度の積極的活用
  • 金融広報アドバイザー研修会では、①若手社会人向け金融教育の強化に向け、「マネビタ」の説明や「アドバイザーによる出前講座の実践事例」の紹介などのプログラムを設けたほか、②「デジタル化と金融・キャリア教育の未来」をテーマにした外部講師の講演などを通じて、教育ノウハウ向上と定着をサポートした。
  • 地方委でも、アドバイザー等の教育ノウハウ向上や、社会的関心の高いキャッシュレス決済に関する理解向上を目的として、都道府県を跨いだアドバイザー派遣(以下、広域派遣)も活用しながらオンライン研修会の開催が増加した。中央委では、こうした地方委の活動を支援するため、アドバイザー・リストの拡充やTV会議システムの運用サポート等を行った。
「金融教育に関する実践報告コンクール」の応募資格等の見直し
  • 応募数の増加を図るために、教員部門において、「小論文部門」の廃止・「実践報告部門」への一本化と賞金増額、応募資格の弾力化(共同執筆の要件緩和等)といった見直しを行った。
    ― 規定文字数の見直し(中学生部門)、入賞数の変更(中学生部門・高校生部門)等の見直しも実施。
3.国民各層に向けた金融広報活動の実現に向けた取組み
人生100年時代の到来が国民に広く認識されるようになる中で、生活設計の見直しや資産形成等への関心が高まりつつある。社会人については、高年層向けの活動はすでに各地の金融広報アドバイザーによるレクチャーが広く行われているが、一方で、若手社会人向けの講座は限定的であるのが実情。このため、関係先との連携などにより、若手社会人に向けた金融リテラシー・セミナー等の機会を作れるよう、働きかけを行う。
若手社会人向け金融教育の強化
  • 「マネビタ」活用やアドバイザー派遣などを通じた若手社会人向け金融教育の強化について、①確定拠出年金における投資教育との連携(DCルート)、②経済団体等における研修機会の活用(経済団体ルート)の2つのルートで、積極的な情宣・働き掛けを実施した。
  • 若手社会人向け金融教育の強化をテーマにした事務局情報連絡会を開催し、「マネビタ」の概要や中央委の上記取組方針を説明するとともに、地方委へも積極的な情宣を依頼した。
矯正施設における金融教育
  • 法務省からの依頼と金融包摂に向けた取組みの一環として、少年院等の矯正施設における特定少年(18~19歳)に対する金融教育の拡充を図った。その際、矯正教育の現状・課題やアドバイザーによる矯正施設での金融教育の実践事例を地方委やアドバイザーに説明・紹介した。
大学連携講座等
  • コロナ禍が継続する中、関係団体等との連携調整を綿密に行うとともに、各大学の講義運営方法および日程変更に対応しつつ、オンラインを中心に、金融経済教育推進会議の関係官庁・団体による大学連携講座を16大学で開講したほか、単発の出前講義等を10大学で実施した。
広報誌『くらし塾 きんゆう塾』
  • 広報誌『くらし塾 きんゆう塾』では、国民各層に向けて、タイムリーな情報発信を行った。特に、若年層、子育て世代をより意識したテーマを取り上げ、Q&A形式で読みやすい形とするなどの工夫を行った。
4.各地の金融広報活動に対する支援
中央委や地方委で蓄積されたノウハウの共有化や各種インフラの整備等を通じて、金融広報活動の実践力の維持・強化を図る。
活動事例等の共有
  • 事務局情報連絡会、金融広報アドバイザー研修会をオンラインで開催し、地方委やアドバイザーとの間で、活動状況に関する情報やベストプラクティスの共有を図った。
  • 地方委や中央委による金融広報活動やイベント情報のタイムリーな共有を企図し、地方委と中央委を繋ぐ事務局ネットに「地方委の活動・イベントフォルダ」を新設した。
オンラインによる活動の支援
  • 地方委における講演会、会議や金融教育公開授業などのオンライン開催を、TV会議システムの運用サポートや研修会の開催等により積極的に支援した。
金融広報活動関連データに関するアンケート等の見直し
  • 地方委から提供を受ける「金融広報活動関連データ」について、都道府県を跨いだアドバイザー広域派遣やオンライン講座への講師派遣等の際に、各アドバイザーの得意分野やオンライン対応の可否等が把握可能となるよう、アンケート項目を見直した。その際、地方委の対応負担にも配慮し、回答項目削減やフォーマットの統一などの合理化を図った。

以上

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