金融リテラシー調査
金融リテラシー調査2016年調査結果
1.調査の概要
趣旨
金融リテラシー調査は、わが国における18歳以上の個人の金融リテラシー(お金の知識・判断力)の現状を把握するために実施したアンケート調査である。
金融広報中央委員会としては、2011年に実施した「金融力調査」に続く2回目の調査となるが、金融経済教育研究会(事務局・金融庁)の報告書を受けた「金融リテラシー・マップ」の策定(2014年)など、金融教育を巡る状況の変化を踏まえ、調査の内容や方法を全面的に見直した。
その結果、本調査は、「金融リテラシー・マップ」の体系を踏まえた、わが国初の大規模調査となった。
調査方法
わが国の人口構成とほぼ同一の割合で収集した18~79歳の25,000人を対象に、インターネットによるアンケート調査を実施した。
因みに、前回の「金融力調査」では、全国500地点から18歳以上のサンプルを抽出し、聴き取り、郵送等の方法で回答を得る方法で実施した。調査サンプル数は3,531人であった。
設問の特徴
設問は、「金融リテラシー・マップ」の8分野について、「金融知識・判断力」に関する正誤問題と「行動特性・考え方等」に関する問題とを組み合わせてある。また、約半数の設問については、米国FINRA(金融業界監督機構)やOECDなど海外機関による同種調査と比較できるよう同趣旨の内容とした。
調査設問の構成
わが国の金融リテラシーの座標軸である金融リテラシー・マップの全分野から出題。
※「金融教育のニーズ、経験」以外は、金融リテラシー・マップの分野。
約半数の設問については、海外の調査と比較可能。
※かっこ内は海外比較可能な設問の数。
設問数計 | うち金融知識・判断力に関する設問数 | うち行動特性・考え方等に関する設問数 | |
---|---|---|---|
家計管理 | 9(4) | 2(0) | 7(4) |
生活設計 | 9(6) | 2(1) | 7(5) |
金融知識:金融取引の基本 | 4(1) | 3(0) | 1(1) |
金融知識:金融・経済の基礎 | 7(6) | 6(5) | 1(1) |
金融知識:保険 | 5(0) | 4(0) | 1(0) |
金融知識:ローン・クレジット | 5(3) | 3(2) | 2(1) |
金融知識:資産形成 | 7(3) | 3(2) | 4(1) |
外部知見の活用 | 4(0) | 3(0) | 1(0) |
金融教育のニーズ、経験 | 3(3) | 0(0) | 3(3) |
合計 | 53(26) | 26(10) | 27(16) |
「行動特性・考え方等」に関する設問の一部には、「損失回避傾向」や「横並び意識」など行動経済学的な視点を取り入れた。
調査サンプルの属性として、性別、年齢、居住地、職業、年収等のほか、金融教育経験の有無等についても調査を行った。
以上の結果、本調査では、年齢層別・地域別、あるいは金融教育の経験の有無別、損失回避傾向の強弱別など、多様な観点でデータ分析を行うことが可能となった。
25,000人の調査データを活用した分析のイメージ
調査結果の一括ファイル(PDF 1,929KB)
統計表の一括ファイル(Excel 0KB)