金融商品なんでも百科
(平成27・28年用)
はじめに
近年、わが国では、個人向けの新しい金融商品やサービスが開発・提供され、消費者は金融商品やサービスをより幅広く選択できるようになっています。その一方で、金融を巡るトラブルは一段と巧妙になり、多様化し問題が多発しています。加えて、リーマン・ショック時の教訓として世界的に金融リテラシー向上に対する認識は高まっており、これを受けわが国でも、金融経済教育研究会(金融庁)が、「金融リテラシー」の4つの分野として家計管理、生活設計、金融商品の選択、情報収集とアドバイス、を示しました。消費者は、家計管理を習慣化することを土台に、将来のライフプランを作成して、それに適合した金融商品を、情報収集や専門家のアドバイスを受けながら、適切に選択することが大切です。
そのためには、金融経済事情の理解やそれぞれの金融商品の仕組みとメリットやリスクの理解、証券税制や金融商品全体の体系的知識が欠かせません。特に金融商品のもつ様々なリスクや、金融トラブルを回避するための基礎知識と対処法、金融商品や金融機関に関する法律などについて、理解を深めておくことが求められます。そこで本冊子は、金融商品選択にあたっての考え方や、消費者が利用できる主な金融商品について、選び方のポイントや、それぞれの基本的特徴、リスク、税金、関連する法律などについて、中立・公正な立場からわかりやすく解説しました。更に金融商品や金融トラブルに関する問合せ先、インターネット上のホームページも紹介しています。手元におかれて、必要に応じてご活用頂ければ幸いです。
平成27年3月
監 修 千葉商科大学人間社会学部教授
CFP®・税理士 伊藤 宏一