わたしはダマサレナイ!!
第12話 今までと違う!新手の未公開株取引詐欺
今までと違う!新手の未公開株取引詐欺とは?
この詐欺の手口は、株取引の未経験者だけでなく、ベテランの投資家でも被害に遭うほど巧妙です。
最初に、販売会社から自社株の購入を持ちかける電話があり、今後の需要が大いに見込めそうな商品を扱う上場予定の企業だ、などとアピールしてきます。
この時点ではしつこい勧誘はありませんが、あとで詳しい企業概要が記載されたダイレクトメールが送られてきます。さらにタイミングを見計らって、別の業者が電話をかけてきます。「○○社(最初に電話をかけてきた会社)の株を持っていたら売ってほしい。欲しがっている企業があるので、高値で買い取る」と誘い、その会社がいかに有望であるかを説明します。これにより、投資家は、自社株を販売する会社が有望であると信じ込んでしまうのです。
その後、買取り業者から買取り株の一覧と高額な買取り額が記載された手紙が届きます。その中には、自社株の販売会社の名前が載っているのです。これにより、投資家は「この会社は伸びる!」と確信し、自社株の販売会社に株を注文し、代金を振込んでしまいます。株券を受け取り、高値で売るためにすぐに買取り業者に連絡を入れますが、ここで買取り業者は、「もっとまとまった株数が欲しい」など新たな条件を並べたて買取りには応じません。そこで投資家が販売会社に買増しを依頼すると、値が上がった等と、前回より高値で売りつけられたりします。それでも、○○社の株は有望と信じ込んでいる投資家は、高値での買取りを期待して、購入してしまうのです。
こうして、自社株の販売会社と買取り業者の絶妙な連携によりだまされてしまい、高額になっていきます。その後、買取り業者とは連絡が取れなくなり、買取りが実行されることはありません。株式投資をする際には、株の発行会社の経営状況などを十分に調べることが必要です。また、業として株の売買をする場合には、金融庁への登録が必要です。買取業者が「金融商品取引業者」として登録されているかをしっかり確認しましょう。
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関連サイト
「今までと違う!新手の未公開株取引詐欺」についての詳しい情報は、以下をご覧ください。
- 全国の消費生活センター等(国民生活センターHPへリンク)
- 相談窓口(金融庁HPへリンク)
- 警察総合相談電話番号(警察庁HPへリンク)
- 免許・許可・登録等を受けている業者一覧(金融庁HPへリンク)
くらしに身近な金融知識をご紹介する「くらし塾 きんゆう塾」
「わたしはダマサレナイ!!」のほかにもお役立ち連載がいっぱいです。