金融教育公開授業
平成19年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
金融広報中央委員会
滋賀県金融広報委員会
滋賀県立大津商業高等学校
滋賀の実施報告
「金融教育公開授業 in 滋賀(大津商業高等学校)」(11月16日開催)
滋賀県立大津商業高等学校は、運動部・文化部ともに、全国大会に数多く出場しており、生徒たちは、熱中するものを持ちつつ高校生活を過ごしています。同校では、平成16年度からの3年間に、大津市の「パワーアップ夢実現事業」に応募し、商品の販売やオリジナル商品の企画を行って以来、近江商人の三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)を実現するべく、実際のお金を用いた授業(会社経営)を実践しています。18-19年度は金融教育研究校として「ベンチャービジネス講座」に取り組みました。
11月16日(金)に開催した講演会には、同校の1-3年生が全員参加し、金融トラブルや税金の知識について学びました。また、公開授業について、地元のテレビ局が取材に訪れました。
▼ 参加者内訳:
生徒840名、開催校教員60名、教育関係者3名、地域の方々10名、合計913名
1.公開授業
起業に関する分野の講座である「ベンチャービジネス講座」を選択した3年生が会社を設立し、オリジナル商品(18年度はカバンとシール、19年度はタオルとクッキー)を生徒向けに文化祭時に販売しています。また、地元の商店街の協力を得てチャレンジショップにも出店し、実際に販売・接客を行いました。タオルは製造依頼先が比較的容易に見つかりましたが、製造原価が高かったためあまり収益が上がらず、一方、クッキーは製造委託先が中々見つからず、夏休み明けに決定するスケジュールとなりましたが、委託先が低価格での製造が可能であったことから、かなりの収益が上がりました。
(公開授業の模様)
執行部からは、オリジナルロゴマークを設定し、起業家の方から話を聞く機会を設けたこと、製品開発部ではオリジナル商品を企画・デザインしたこと、広報部は、チラシや新聞・WEBページの製作を担当し、会計部は株券を作成し、出資を募ったことが報告されました。商品販売部は、チャレンジショップで実際に販売した様子や、失敗談を踏まえた次回への改善点を紹介しました。
生徒からの報告を踏まえ、担当の田村教諭から、過去のバーチャル体験授業と比較して、生徒は実物の通貨を扱うことで真剣さや積極性が向上しており、リスクを背負っての販売活動が生徒を育てているとの考えが発表されました。
2.講演会「キミは狙われている!金融トラブルの実態」
公開授業の後、いちのせかつみ氏から、「キミは狙われている!金融トラブルの実態」と題する講演が行われました。血液型はお金持ちかどうかに関係あるか、クーリングオフとは何かといった解説の後、高校生に身近となった携帯電話について、使用料を高校・大学の7年間で累計すると、毎月1万円でも84万円、2万円だったら168万円になることが紹介されると、生徒から驚きの声が上がりました。また、突然来るメールに返信することの危険性や、ブログや掲示板などでの誹謗中傷・携帯電話のカメラによる盗撮など犯罪の加害者にならないように注意が促され、最後にヤミ金融について紹介がありました。
(講演会の模様)
3.講演会「生活に関わる税金の知識」
続いて、金融広報アドバイザーである飯野修氏から、消費税、自動車に関連する税金、たばこ・お酒に関わる税金や、働くことによってかかる税金、財産をもらったときにかかる税金について解説がありました。その後、税金に関するクイズを勝ち抜き戦で行い、解説された内容をその場で確かめました。
(講演会の模様)
4.プログラム
- 10:30~11:10
- 公開授業
「課題研究『ベンチャービジネス講座』の取り組みについて」 - 12:40~12:50
- 開会挨拶 滋賀県金融広報委員会事務局長 中西與志治
- 12:50~14:10
- 講演1 「キミは狙われている!金融トラブルの実態」
講師:いちのせかつみ氏 - 14:20~15:20
- 講演2 「生活に関わる税金の知識」
講師:飯野修氏 - 15:20~15:25
- 閉会挨拶 滋賀県立大津商業高等学校校長 疋田勝司