金融教育公開授業
2013年度 金融教育公開授業
滋賀県金融広報委員会
草津市立玉川中学校
金融広報中央委員会
滋賀の実施報告
「金融教育公開授業 in 滋賀(玉川中学校)」(12月6日開催)
草津市立玉川中学校は、平成4年に開校し、今年22年目を迎えた比較的新しい学校です。校区内は、住宅地として開発された地域が中心で、大学や企業もあります。教育目標を『未来を切り拓く意欲と実践力のある心豊かな人間の育成』と定め、自律(自らを律して、正しく生きようとする生徒)・友愛(人と仲良くし、人に喜びを与える生徒)・創造(自分らしく努力し、よりよいものを創り出す生徒)をめざして、生徒の育成を行っています。
12月6日(金)に金融教育公開授業を開催しました。3年生の社会科の公開授業を行った後、いちのせかつみ氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
これまで、『私たちの生活と経済~消費生活と経済のしくみ~』の単元において、身のまわりの消費生活、家計の収入と支出、流通の仕組み、価格の決まり方などを学び、経済活動の基礎となる消費についての理解を深めてきました。当日は「お金を借りるということ」に焦点を絞って、お金の借り方やお金を借りることのリスクについて、銀行や消費者金融の実際のパンフレットを教材として活用しました。
まず、パンフレットにある金利で借り入れたとした場合の金利を計算してみました。次に、生徒たちがグループに分かれ、パンフレットを見て気付いた点を出し合い、ワークシートに書き出しました。話し合いの中では、金利が金融機関によって異なっていることや、借り入れる際の条件が様々であること(担保が必要か、保証人が必要か、など)が挙げられていました。また、パンフレットに記載されている貸付条件のなかに「安定した収入のある方」や「20歳~69歳まで」などがあるのに気付き、安定した収入がないとお金は借りられないことや、年齢制限があることをワークシートに記入しているグループもありました。
2.講演会
公開授業の後、いちのせかつみ氏から、「知らんとアカン!お金の話」と題する講演が行われました。
初めに、いちのせ氏が「なぜ中学校の先生になったのですか?」とインタビューしたところ、あるクラス担任から「プロ野球選手になりたいと思っていたが、なれなかったので、野球部の指導ができる教員になった」という回答がありました。いちのせ氏は、夢を叶えることができるのは幸せなこと、将来の仕事はまだ決めかねるだろうが、自身の将来についていろいろと考えて欲しい、と生徒たちに話されました。
また、サラリーマンとフリーターの生涯賃金にどのくらいの差が出るか、子どもが生まれてから大学を卒業するまでにいくらのお金がかかるか、などを具体的な金額を示しながら説明されました。いちのせ氏は、お金はたくさんあれば幸せということではなく、いかに上手く使っていくかが大切であると強調されました。
最後に、生徒たちに向けて、「中学3年生はそろそろ将来のことを考える時期。自分の人生の主役は自分。主役でありながら、脚本、演出、監督も自分。目先のことだけを考えるのではなく、どういう段階を踏んで、どう過ごすことが将来の夢の実現や目標達成のための近道なのかを常に考えるようにして、もっともっとおしゃれにかっこいい人生を歩んでください」と締めくくりました。
3.プログラム
- 11:50~12:40
- 公開授業「かしこい消費者になろう!!」(3年生・社会科)
授業者:草津市立玉川中学校教諭 木村義宏 - 13:25~13:30
- 開会挨拶 滋賀県金融広報委員会事務局長 中井善寿
- 13:30~14:30
- 講演「知らんとアカン!お金の話」
講師:いちのせかつみ氏 - 14:30~14:35
- 閉会挨拶 草津市立玉川中学校校長 利倉章